スキンケアに正解はない!「自分に合う」ケアを求めて③セレクト使い

ここまでオールインワン、ライン使いと見てきましたが、今回は最終回③セレクト使いです。
最も自由度が高く上級者向けとも言えるセレクト使い。
頭でっかちに難しく考える必要はありませんが、注意しておきたい点がいくつかあるのも事実です。
セレクト使いの奥の深さを覗いてみましょう。

自分のこだわりを詰め込み放題

セレクト使いとは、特定のブランドやメーカーに縛られることなくアイテムを自由に選んで使うことを言います。スキンケアについて「自分流ラインナップ」を作り出すと言えば、その楽しさ、奥深さが分かりやすいでしょうか。
メリットは自分に合う、自分が良いと思ったものを使えることです。
そもそもスキンケアコスメを選ぶ際、何を重視して選んでいますか。コスト、機能、テクスチャ、香り、ブランド。人によって重視するポイントはさまざまでしょう。
セレクト使いの場合、それぞれのアイテムごとに重視ポイントを変えられるのが大きな特徴です。オールインワン、ライン使いにあるような制約はセレクト使いにはありません。
洗顔して化粧水、それから乳液という一般的なスキンケアの手順に縛られることなく、洗顔後クリームのみ、美容液のみなど自分好みのスキンケア手法を開発しても良いのです。
こだわりのアイテムに予算をとり、そのほかのアイテムはプチプラにするといったコストの調節やどれだけの工程を重ねるかという手間の調節も思いのまま。
デメリットはこの裏返しになります。自由に選べるということは、自らの知識や感覚を頼りに選択を繰り返さなければならないということ。選び疲れてしまって「よきにはからえ!」と投げ出してしまわないという保証はありません。「おまかせ」好きな人にはセレクト使いは苦痛と感じてしまう可能性があります。
またブランドやメーカーの垣根を越えて選ぶということは、それぞれのアイテムを併用した場合の問題点などが検証されていないことも意味します。成分や効果を把握し、相乗効果の出るような組み合わせを考えるはそれなりに勉強して知識を得る必要もあるかもしれません。ライン使いではこの段階をブランドやメーカーに任せることで、最小の労力で最大の効果を得られたわけですね。

ここまでオールインワン、ライン使い、セレクト使いと3タイプを紹介しましたが、もちろんこの3種では分類しきれないものもあります。オールインワンやライン使いにプラス1アイテムすればそれはセレクト使いになるのか?というあいまいさもあります。
しかし、厳密に分類する必要はありませんね。
肝心なのはできるだけ身も心も気持ちよくなる「自分に合うスキンケア」をすることです。
スキケアに対する熱量も、向いている方向も、人それぞれで全く異なるでしょう。
それでも美容業界に携わる者として、化粧品には心身を癒し、健やかに豊かにする大いなる可能性があると信じています。みなさんがそれぞれの自分最適解にたどり着けるよう、ささやかながら情報発信を続けていきたいと思います。