正常な抜け毛を気に病む必要はない

朝起きると枕に数本。洗面所にも数本。部屋の床もよく見たら抜け毛が落ちている。ブラシをかけたらまた数本、シャンプーすると数本じゃ済まなくて数十本。その後のタオルドライでもドライヤーでも結構抜ける。
こんなに抜けて、髪の毛は大丈夫だろうか!?などと感じたことはありませんか。
髪の毛の悩みはさまざまですが、抜け毛を気にしている人、悩んでいる人も多いですよね。
「抜け毛」と聞くと悪いもののように考えがちですが、抜け毛のすべてが病的で悪いというわけではありません。実は「正常な抜け毛」まで悪く考えている場合が少なくないのです。

1日100本の抜け毛は正常範囲

髪の毛は一生伸び続けるものではありません。生えて伸びて成長が止まり抜ける。そこにまた新しい髪が生えてくる。そんなヘアサイクル(毛周期)を繰り返しています。
日本人の髪の毛の本数は平均10万本。個人差があり少ない人は7万本、多い人はその倍の14万本程度と言われています。
ここで、その10万本の髪の毛をヘアサイクルに従って分けてみましょう。
髪の毛が伸びる「成長期」であるものはおよそ90%弱。成長が止まり抜けるのを待っている「休止期」であるものは10%強なのだそう。ということは、いつでもおよそ1万がやがて抜け行くのを待っているという計算になります。
ちなみに成長期は4~6年、休止期は2~3か月が目安ということで、髪の毛の寿命は5年程度と考えればよさそうですね。
では1日に何本なら抜けるべくして抜けていく正常な抜け毛なのかと言えば、およそ100本が目安の数字となります。
動物が季節により換毛するように、もしかすると人間にも季節的な変動がある可能性もあります。過ごしやすく動きやすい季節に程よい運動量を確保でき、頭皮の血行も良くなって新陳代謝が活発になれば、抜け毛はかえって増えるかもしれません。健康な人であれば、髪の毛が抜けるときにはその奥に新しい毛が生え始めています。この新しい毛が古い毛を押し上げることで、古い毛は抜けていくわけですね。ですから、抜け毛が多いからと言って一概に嘆く必要はないのです。
ただし、1日当たり200本を超える抜け毛が続く場合には、脱毛症の可能性が考えられます。脱毛症というと円形脱毛症が有名ですが、実は症状も原因もさまざま。ストレス、加齢やホルモンの影響、一時的な栄養不足でも脱毛の症状が現れることがあります。産後に急に抜け毛が増えるのがホルモンの影響なのは、よく知られていますね。
脱毛症かもしれないと感じたら、皮膚科医に相談してみましょう。

同じ100本の抜け毛でも、髪の毛の長さが違えば量としての感じ方も異なります。短髪の100本と背中までのロングヘアーでの100本では、見た目には数倍違うかもしれません。
また100本という本数を目安としましたが、1日中の抜け毛を詳細に数え上げるのは実際には難しいでしょう。
これを豆知識として知っておいて、「なんだか抜け毛が多い気がする」と思ったときにちょっと数えてみて、安心材料にする。そんな気楽なスタンスで抜け毛と付き合ってみてはいかがでしょうか。