これってイボなの?首周りのブツブツへの対処法

クレンジング、洗顔、化粧水、乳液とスキンケアを進めていくとき、首やデコルテで指先に違和感を覚えたことはありませんか。鏡で見ると、肌荒れとも違うブツブツとした柔らかな褐色の突起がたくさんあることに驚いた経験を持つ人もいるかもしれません。
一般的には「首イボ」と呼ばれるこのブツブツ、実は良性の皮膚腫瘍です。
今回はこのブツブツについて学んでみましょう。

大きさから三種類に分けられる首イボ

首イボはその見た目からイボと思われがちですが、医学的にはウィルス性の「尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)」のみがイボとされるそうで、首にできるブツブツは厳密にはイボではないのだとか。ただ、一般的には「首イボ」と呼ばれることが多いようですね。
年齢を重ねると首やデコルテ、脇の下など皮膚が薄くて弱い部分に出来やすい傾向があると言います。男女を問わず30歳を過ぎると発生しやすく、男性ではワイシャツの襟、女性ではネックレスなどで擦れて困ることもあるようです。
2~3mm程度の大きさであまり盛り上がっていない褐色のものは「アクロコルドン」と呼ばれます。
アクロコルドンより少し大きく皮膚から飛び出したものは「スキンタッグ」、直径5~10mmを超えて大型になると「軟性線維腫(なんせいせんいしゅ)」と呼ばれます。
すべて良性の皮膚腫瘍であり心配することはありませんが、老化が進むとどんどん増え大きくなってしまうこともあります。
人体に害がなくても、気になる場合には皮膚科を受診してみることをおすすめします。液体窒素による冷凍治療やハサミで切り取る治療などは保険適応で除去できる場合もありますし、そもそも別の疾患である可能性もないとは言い切れません。不安なまま自己判断するよりも、専門家に相談するほうが安心できますよね。

これ以上増やさないために

放っておくと増えてしまいがちなので、できれば日常的に増やさないケアを取り入れましょう。
紫外線による皮膚の老化が原因と言われていますので、紫外線対策が重要です。
日焼け止めは首やデコルテにも忘れず塗りましょう。また衣類による締め付け、摩擦が原因ともいわれていますので、首周りを刺激しない服、締め付けのきつくない下着を選べると良いですね。ネックレスなどもここぞという時のみつけるようにして、日常的にはできるだけつけないように心掛けるといいでしょう。
さらに、化粧水や乳液、クリームを塗るときは顔だけでなく首からデコルテも忘れずに塗るようにします。乾燥した肌は摩擦を大きくしてしまうので、しっかりと保湿することが大切です。全身の皮膚のスキンケアの基本は結局「保湿」に尽きると言っても過言ではありませんね。

忙しい毎日、顔も髪も、手も首もとケアする場所が多くて大変だと感じてしまうことがあるかもしれません。ただせっかくケアするならば、「面倒だけどやらなければならない」としぶしぶやるのはもったいなく感じます。
身体の一番外側で外界と相対して頑張ってくれている皮膚なのですから、例えば愛車を手入れするように、お気に入りのカバンを磨くように、「ありがとう、おつかれさま、これからもよろしく」と手のひらで柔らかく包み込んでケアできるといいですね。
自分自身を癒すスキンケアができるようになれば、毎日はもっと心地良く快く過ごせるようになるかもしれませんよ。