ボディソープで洗顔は厳禁!顔と体では皮膚が違う

「洗顔料がなくなっちゃった、今日はボディソープで洗えばいいかな?」
ちょっと待ってください!それはいけません!ボディソープと洗顔料は兼用できません。
ただ、考えてみれば確かに顔も体も同じお肌ですよね。頭は髪の毛が生えているのでシャンプー。首から下はボディソープ。それは分かります。ではなぜ顔だけが洗顔料なのでしょうか。
顔と体の皮膚の違いに迫ります。

顔の皮膚は薄い

頭から足指の先まで人間の身体は1枚の皮膚で覆われています。その面積を合計すると畳1枚分ほどにもなるのだとか。
身体の中身が出てこないように皮で包んでいるイメージのある皮膚ですが、単に外側を覆っているだけではなく、触覚や痛覚などのさまざまな感覚を持ち、光や温度、湿度、その他外界の刺激から身体を守る重要な働きを持っています。
顔は特に皮膚が薄く、身体の皮膚の厚さの三分の一から半分程度しかありません。というのも、ヒトは円滑にコミュニケーションするために言葉だけでなく複雑な「表情」を発達させてきました。細かく気持ちを表現するために表情筋などの筋肉が複雑に発達し、その筋肉の動きを分かりやすく反映させるために顔の皮膚は薄くなったと考えられています。
加えて、顔には目や耳、口といった重要な感覚器が揃っています。これらをフル活用して危険を察知する必要があるため、皮膚が薄く敏感になったという説もあります。
そんな薄い皮膚しか持たない顔は、身体のように洋服に覆われないため紫外線や温度・湿度の変化などに直接さらされます。さらにはメイク、スキンケアと身体の皮膚よりも摩擦や刺激を受ける機会が多くなります。肌を守るためのスキンケアですが、顔を触る回数が増えると考えると、物理的な刺激が増えるという一面もあるのです。
豊かな表情のためとはいえ薄い皮膚という不利な装備しか持たない顔というパーツ。そう考えると毎日最前線で戦う「顔」を特別に丁寧にケアする必要があることも納得ですね。
ボディソープは顔に比べて頑丈な、体の皮膚の汚れを落とすことを主目的に作られていますので、洗浄力が強めになっています。保湿成分が含まれたボディソープもありますが、あくまでも身体の皮膚が基準です。
一方の洗顔料は顔の皮膚に合わせて作られていますので、ボディソープに比べると洗浄力は優しく、保湿力は高くなっているのです。

顔の皮膚は身体の皮膚よりも圧倒的に薄く、毎日のスキンケアが欠かせません。
一日頑張った自分自身に「おつかれさま」の気持ちを込めて、毎晩のお手入れができるといいですね。好きな香り、好きなテクスチャ、好きなブランド。スキンケアを面倒なルーティンではなく、自分の大好きを詰め込んだ身も心も癒される時間にしたいものですね。