滴る顔汗を止める方法ってあるの?

夏は暑い。わかってはいるけれども、暑い夏はつらいですね。熱中症の危険もありますし、そもそも暑いというだけで不快です。エアコンを上手に使って安全第一に過ごす。少し前の夏とは、過ごし方への意識が変わってきているように感じます。
暑さと切っても切れないのが、汗。特に顔の汗に悩んでいる人が多いようです。べたつくだけならまだしも、メイクは崩れるしなんだかにおいも気になるし、そもそもどんな場面でも止まらず滴ってくる汗を何とかしたいですよね。
今回はそんな顔の汗への対処法について学んでみましょう。

顔の汗を止めるために全身の汗腺をトレーニングする

人間の身体には200万~500万もの汗腺があるといわれています。髪の毛の本数がおよそ10万本とされていますので、身体全体では髪の毛の20~50倍もの毛が生えていることになります。ちょっと驚きですよね。
それだけの毛穴すべてから汗を出すことで体温調節しているわけですから、汗をかくこと自体は重要であり良いことではあります。
問題は全身くまなく少しずつ汗をかければよいのですが、顔や頭、首周りといった特定の部位ばかりで汗をかいてしまうこと。この原因は、汗腺の機能低下です。
空調の行き届いた室内で過ごすことが多い人は、汗腺が休眠状態になっていると考えてよいでしょう。普段汗をかかないでいると、汗腺も怠けて汗を出すことができなくなります。そんな中でも顔や脇の下、首回りなどは心臓に近いのである程度汗腺の機能が保たれる傾向があり、その結果顔に汗をかきやすくなってしまうのです。
これを改善するためには、機能低下している汗腺をトレーニングするのが効果的です。
普段あまり運動しない人では実感が薄いかもしれませんが、運動すれば汗をかきます。意外に軽い運動でも思ったよりもじっとりと汗をかくことに驚くかもしれません。また入浴時に湯船につかることもおすすめです。こちらは汗をかいている実感はないかもしれませんが、脱水を防ぐために入浴前に水分補給が推奨されるほど大量に発汗します。
このように汗腺をトレーニングし、全身の毛穴から汗をかくことができるようになれば、おのずと顔の汗はある程度おさまっていくことが期待できます。
さらに根本的な問題として、自律神経を整えることも重要です。自律神経は発汗をコントロールしていますので、バランスが崩れてしまうと多量の汗をかいてしまうことがあります。過度のストレスや睡眠不足にならないよう、生活を整えられると良いですね。

残念ながら、今すぐにやれてパッと汗が止まる魔法はありません。
地道に汗腺トレーニングをしつつ、顔用制汗剤を使ったりしながら、かいてしまった汗はその都度タオルで優しく拭き取りましょう。このときゴシゴシと擦らず、優しく抑えるように拭き取るのがおすすめです。
なお、いつも洗顔後のように顔がびしょぬれになるほどの汗が出る場合には、顔面多汗症という病気の可能性もあります。不安がある場合には一度医師に相談してみてくださいね。