「美白」を正しく知ろう②美白有効成分の種類と効果

前回は「美白」という言葉の一般的な定義と薬機法で定められた基準にのっとった定義の違いなどについてお伝えしました。
今回は実際の美白有効成分の種類と効果について学んでみましょう。

厚生労働省認可の美白有効成分は実に20種以上

美白有効成分は種類ごとに美白メカニズムが異なります。美白以外の美肌効果を持つ成分もおおいので、できればしっかりと理解して納得した上で使いたいですね。
厚生労働省に認可されている美白有効成分はなんと20種以上に及びます。それらのすべてを紹介するのは難しいので、配合されることの多い代表的な成分に絞ってお伝えします。

アルブチンはコケモモやラフランスに含まれる美白成分。厚生労働省認可の美白有効成分ではないものの非常に強力な美白効果を誇るハイドロキノンを改良した成分となっており、美白効果はハイドロキノンには劣るものの、低刺激で肌に優しいのが特徴です。メラニンの合成を阻害する効果があります。

トラネキサム酸はもともと止血剤・抗炎症剤として医療に用いられてきました。2002年に美白有効成分として承認を得ています。ほかの成分では効きにくい肝斑にも効果的だと言われています。抗炎症作用があるので、肌荒れへの効果も期待できますね。

ビタミンC誘導体には強い抗酸化作用があり、1940年代から食品添加物として利用されてきた歴史があります。1960年代には美容目的に使用されるようになりました。美白効果のほかや毛穴やニキビへの効果も期待でき、人気がある成分と言えます。ビタミンCは不安定で壊れやすい分子構造をしているため、物質として安定化させたものを「誘導体」と呼びます。

プラセンタは動物の胎盤から抽出した成分です。その歴史は古く、日本でも1600年代には漢方薬として使われていたのだとか。メラニンの生成を抑えるだけでなく、シワ改善やターンオーバーの正常化などの効果も期待できます。

どの成分が効果的かは個人差あり

使うならば一番効果的なものを使いたい!と思うのが人情ですが、万人におすすめできる成分は残念ながら選べません。人によって効果の感じ方に差がありますので、自分で選ぶしかないのです。
美白効果を感じるまでには1か月~2か月ほどかかると言われています。しばらく使ってみて効果を感じないようであれば、別の美白有効成分を使った商品を試してみるのも良いかもしれませんね。ただし今あるシミが消えてなくなるというような劇的な効果はほぼあり得ないと考えてください。それは化粧品の範疇を超えて、もはや医療分野の担当です。ほんのりトーンアップしたかな、そう感じられれば、十分に効果があると言っても過言ではないのです。
化粧水、乳液、クリームで別々の美白有効成分配合のものを使用するのもおすすめです。複数の美白有効成分をスキンケアに取り入れることができますので、より美白効果が期待できます。